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蝉涼し
久保田真理
朝
【芭蕉布九寸名古屋帯】
―蝉/アササ― 喜如嘉の芭蕉布
制作/平良敏子
経/手績み芭蕉糸100% 緯/手績み芭蕉糸100% 制作/手結い(てゆい)手織 染料/車輪梅、福木、マンゴ―、茜、相思樹
芭蕉布の原材料となる芭蕉は「花芭蕉]「実芭蕉」「糸芭蕉」です。 芭蕉布は糸芭蕉の繊維から織られた琉球沖縄の織物です。 それは上質の苧を採取するところから始まります。 芭蕉布とは糸芭蕉の繊維から作られる織物、その繊維を沖縄では苧(※うー)と呼びます。 糸芭蕉の皮を一枚づつ丁寧に剥ぎ、束ねた苧を灰汁で煮ます。 その後水で洗い灰汁を落としたら皮から繊維を取り出します。 乾燥させた後に糸を繫ぎ、絣を括る、染める、いくつもの工程を経てやっと織るという作業に取り掛かることが出来るのです。 織上がった後も根気よく辛抱強く丁寧な仕事を重ねることでようやく芭蕉布は一枚の布となります。 古代から続く手仕事と自然の恵みがこの美しい織物を紡ぎ出すのです
こちらにご紹介させて頂きますのは「蝉/アササ」 ひとの手が生み出したものと自然が生み出したもの… つまり、自然が生み出した素材をひとの手が生み出したもの…。 糸芭蕉の木はもう木そのものが美しく、織り上がった芭蕉布は当然ながら本当に美しい。 芭蕉布を眺めているとこの繊細さな美しさを創ったひとを思うのです。 糸芭蕉と芭蕉布。そのどちらもかけがえのない大切なものなのです。
南国琉球沖縄の地で育まれる染織に憧れを感じるのはなにも消費者である愛好家の方だけではありません。 取り扱う私たち呉服商も憧れるのです。 もっと言えばその強い憧れが高じてこうして着物を生業としている、そう言ってしまっても過言ではないのです。 豊かな自然とは見方を変えれば厳しい環境と言い換えることも出来ます。しばしば過酷とも言える自然の脅威に向き合い、自然の恵みを受けながら、産み育てられてきた織物、それが芭蕉布なのです。 いまもそれを守り続けてくださる節くれだってしまった「仕事をする手、指」を想いながら芭蕉布という美しい布に惹かれてしまうのです。
こちらに掲載致しました品は国指定の重要無形文化財「芭蕉布」の保持者に認定された人間国宝、平良敏子さんの芭蕉布織物工房でつくられた「喜如嘉の芭蕉布」 そのなかでも「喜如嘉の芭蕉布」と言えば平良敏子さん考案の柄「蝉」。 眺めていると知らぬ間に息を詰めてみてしまうほど美しい逸品です。 芭蕉布特有の張りのあるしなやかさ、大地の恵みそのものの柔らかい色彩、手織りによるそれは上質を一目で想わせてくれます。 いつかは手に入れたい、そう憧れておられる方も多い夏の贅沢な逸品です。
また、芭蕉のような植物布は本来ご着用時期のお約束はそもそもございません。 実際に深の真冬を除く通年お使いになっている呉服屋の女将も居ます。 それでも…、平均的な着用時期は?と問われましたら、昨今初夏を想わせる5月から9月を目安になさると良いかと思います。 また、時折「どの画像のお色目が一番近いですか?」と、お訊ね頂くことがございますが、こうした自然布は見る角度、時間、光、によって様々な表情を見せてくれます。つまり…、どの画像もこの芭蕉布の持つ色目であり表情なのです。
商品番号 |
KTZ-NS-69390 |
商品名 |
喜如嘉の芭蕉布/蝉/アササ平良敏子 |
品質 |
芭蕉糸100% |
価格 |
¥630,000(帯地のみ仕立て無し/税込) ¥641,500 (芯仕立上/税込) ※一級和裁士による手縫い。 ※お仕立てに要する日数はご注文確定後 約2週間~20日戴いております。 |
巾/ 長さ |
八寸程/ 九尺八寸程・※お仕立て上がりの際のサイズ |
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