風と来て
風にとび立つ
蜻蛉かな
武生喜玖乃
雨月
【絞り染/麻九寸名古屋帯】 麻地
―蜻蛉―
着用時季・単衣~盛夏
こうした染色工房において制作される品の最大にして最高の魅力は、それぞれの分野における専門職の「手業の粋の集大成」と言うことに尽きると思います。 意匠/design・染色のすべてに創り手である染織家が関わった作品とは異なり、楽譜を見ながらタクトを振る指揮者なる者が、それぞれの専門職に細かく仕事を指示し、完成する工房の作品はオーケストラに例えると解り易いかもしれません。
専門職の手わざの集積による品作り、その制作は工程のすべてに最上の調和が必要とされます。 ここで申し上げる調和とは即ち、多様な技術を持つ職人の個性、鋭利な感覚を頼りに自己を貫く職人の魂をひとつの品に籠める力(センス)です。 もちろん指揮者はすべての工程において深い視点を持っていなければならないことは言うまでもありません。 あくまでもすべてに造詣が深いことが求められます。 染織作家による作品、専門職人による御品、それはどちらがより優れていると言うことでなく、それぞれに異なる魅力を備えているのです。
京都における染色は基本的にひとつの分野毎にそれぞれの職人が分業制度を保って今日存在しています。 下絵を描く職人は下絵を描くことその一点において、友禅職人は繊細な彩色を絵筆にて注し染め上げることその一点において、自らの誇りにおいて依頼されたその仕事を仕上げます。 それはある側面だけを捉えれば、自分の仕事以外を得手としないと言えます。 それは視点を変えれば自分の仕事に関して言えば掘り下げて鍛錬し尽くされていると言うことが出来るのです。
言わば、「スペシャリスト/専門職」 文字通り、その仕事の“専門”です。 つまり、絞りにおいての染めであれば、数十年、工房単位で言えば百年、二百年とその「工程」だけを積み重ね、仕事としてきた訳です。 そうした専門職において京都にはやはり一日の長が在り、また京都にしか作れない品質が確実に在るのです。
こちらの品は京都の染色工房による絞り染九寸名古屋帯となります。 絞りの職人として経験を積んできた者が京都において絞り染めの職人として制作した絞り染めです。 描かれている(絞られている)ものは蜻蛉です。 使われている生地も横市松の透かし織りの目にも涼し気な麻地が使われています。 有松絞り、能登上布、琉球壁上布 無地感覚や縞の小千谷や上布とも相性が良いように思います。
商品番号 |
NIS-NASO-78890 |
商品名 |
絞り染/麻九寸名古屋帯 蜻蛉 |
品質 |
麻100% |
価格 |
¥86,000(帯地のみ仕立て無し/税込) ¥97,500(芯仕立て上げ/税込) ※一級和裁士による手縫い。 ※お仕立てに要する日数はご注文確定後 約2週間~20日戴いております。 |
巾/ 長さ |
※お仕立て上がりの際のサイズは帯巾・八寸程。/ 長さは九尺八寸程。多少の変更は出来ますのでお尋ねくださいませ。 |
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