雪解水
ドナウの流
早めをり
夏目満子
酸漿
【型絵染九寸名古屋帯】
―流水縞文― 紬地
制作/岡本隆志
ドナウ川、それはドイツからウクライナまで十ヵ国を巡るヨーロッパで二番目の長さを誇る長い河。 ドナウ川が流れる国々は多種多様の人々やかかわる宗教、文化は実に多様性に富み、長閑な表情の中に神秘的な一面を持ち、その風景は神話と伝説に満ち満ちています。 中央ヨーロッパの歴史の多くはこのドナウの岸辺で書かれたとも言われ、何世紀もの間で育まれてきた人々の文化の交流の足跡を見ることができます。 ヨーロッパの伝説的な支配者たちが遺していった強大な城、カトリックの立派な修道院、壮大な宮殿、オーストリアにはヨハン・シュトラウスによって作曲された「美しく青きドナウ」など、ドナウの畔は多くの歴史の宝庫と言えるかと思います。
さてこちら、型絵染の九寸名古屋帯、型絵染の染色作家、岡本隆志さんの作品「流水縞文」です。やはり日本の民藝のようでありながら、日本民藝のそれとは違う印象を想わせます。上で触れましたように、眺めていると自然豊かなドナウ川の水の流れを想わせます。 もしも鳥のように空を飛ぶことが出来たなら、空に浮かぶ雲に乗りドナウ川を眺めるころが出来たなら、きっとこのような絵画印象として脳裏に残るのではないでしょうか。 さっきからずっと作品を眺めているのですが、工藝とは何なのか、岡本隆志さんの中で、決して揺らぐことのない基準があるからこそ、ぶれることがないのでしょう。木版画的な印象はあいかわらずに美しく魅力的で、存分に深く、尚且つ美術工芸的な薫りをしっかりと感じる作品です。
作品は大きな括りで言えば「民藝的」と言えるのかもしれないけれど、民藝と言う言葉とは少し印象は異なり、やはり「染色工藝」があたるのだと思います。 民藝と言うものをこうしたページで解説するのはいかにも難しく(ニュアンス的な事も含め)柳宗悦氏の「民藝とは何か」などお読み頂くこととして…。
こちら、美しいキモノ2023春号の特集/吉田羊さんと考える「かっこいい紬」スタイル/Pattern3絣模様で、きもの水流が提案する本場結城縮と岡本隆志さんの型絵染の帯を今回も吉田羊さんにお召し頂きました。 サイトに掲載致しましたコーデ画像は石下結城の無地、小熊素子さんの薔薇染め糸で織り上げた格子の真綿紬です。尚、タレ先を柄、と無地、と2パターンの見え方を掲載しております。
商品番号 |
SJ-NAOR-2221 |
商品名 |
型絵染九寸名古屋帯/岡本隆志・流水縞文 |
品質 |
絹100% |
価格 |
¥352,000 (帯地のみ仕立て無し/税込) ¥363,500 (芯仕立て上げ税込) ※一級和裁士による手縫い。 ※お仕立てに要する日数はご注文確定後 約2週間~20日戴いております。 |
巾/ 長さ |
※お仕立て上がりの際のサイズは帯巾・八寸程。/ 長さは九尺八寸程。多少の変更は出来ますのでお尋ねくださいませ。 |
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