思ひ出に
封印し
雪つもらせる
田中藤穂
水瓶座
【本場夏塩沢駒上布】
千筋/白練色
(※白生成りに淡い淡い灰色を落としたかのようなお色目)
春夏の薄ものは素敵で憧れるけれど余りに透け過ぎるのは少し苦手…なんて思われている方はほんの少し想い浮かべてみてください。 単衣/夏の薄ものは生地で見ているよりも実際に着物となってお召し頂くと思いの外透けることはありません。(薄紗のお着物は別にして) 前身頃は上前と下前が重なること、後ろ見頃はたいていの場合居敷当を付けること、で案外透けないのです。 こちらは単衣/夏の着物地です。 しゃり感があり適度に透け感が有りますので春の終わりのお単衣から盛夏、そして秋のお単衣までながくお召頂く事が出来ます。 また麻のようにそれほど皺を気にして頂く事もございません。 もちろん絹ですから多少の皺は入りますが、やわらかで風情のある皺なのです。
ところで、お単衣から夏にお召しになられるお着物でまず気を置かなければいけないのが地色です。 当然ながら白色系は温度を低く見せる効果がありますが、とは言えありきたりの白ではあまりにも面白味がないように思います。
そこでこの地色です。 絶妙な匙加減で染められた墨色と藍色の経糸と緯糸につまむように配された雪のような真綿糸がこの着物を単なる白の着物ではなく、白練とでも表現したくなるような魅力的なものにしています。 私の乏しい想像力では一言で何色、とは表せない含みの在る色なのです。 語意が不足する私には何度眺めていてもやはりほんの少し淡い灰色を混ぜた白生成り色…という長ったらしい表現しか思い浮かばないのです。 それさえもその表現が適うのか、自信がある訳ではありません。 それほどにひとつもふたつも捻ったお色目なのです。
さて、こうしたお着物はどんなお席までお召し頂けるのか…が、気になる訳ですが、お約束事を杓子定規に当て嵌めれば、あくまでも普段のお洒落着物以上となるものではありません。 たとえばお茶席にはどうなのか?…、 昨今、お茶事のお話を伝え聞きますと、お稽古などには問題なくお召頂けるのはもちろんの事、招客お呼ばれであるならば、問題なくお召頂けると聞いております。 但し、先生にもよる、ことは言うまでも有りません。 どこの世界にも四角四面でしか物事を解釈なさらない先生も居られます。その辺りは前以てお確かめの上…。
ではでは、、、帯はどんな感じで適わせるか?…。 普段のお洒落にお召しになられるのならば、八寸の麻や紙布などの織り帯が、さり気なく気負わない感じで素敵ではないでしょうか。 でも、ちょっと余所行きの際に~ そんな折は同じ織り帯でも下段の八寸名古屋帯のような感じで帯適わせして戴いたらとても素敵ではないでしょうか。 色の相性と言う観点はもとより、淡泊になりがちなの薄物着の印象を帯の存在感でほどよく押し上げているのです。 ただそれには帯にある程度の力がないと… 単なる無地というだけの帯ではこうした駒上布の着物が保つ印象に負けしてしまうことも多いものです。
然し、、、こうしてお品のご紹介をさせて戴いていていつも思う事なのですが、つくづく女性はいいな、と思います。 男にはここまでの愉しみはなかなかないものなのです。
商品番号 |
SZJ-OTK-03 |
商品名 |
本場夏塩沢駒上布 |
品質 |
絹100% |
価格 |
¥237,600 (表地/税込) ¥275,100(単衣着物仕立上げ・居敷当付/税込) ※一級和裁士による手縫い。 ※お仕立てに要する日数はご注文確定後 約3週間~25日戴いております。 【※浴衣仕立てをご希望の際はお尋ねください。】 |
巾/ 長さ |
39cm程(※約1尺3分程)/※12.8m程 (※およそ3丈3尺5寸) |
|
[お仕立てをご希望のお客さまへ]
カードでお支払いをご希望のお客さまで「お仕立て」をご希望されるお客様は
カード決済のお手続きの際にそのまま「反物」の価格にてお手続きをお願いいたします。
後ほど、弊店より「お仕立て」の有無のご確認をさせて頂きます。
ご了承頂きました後に「お仕立て代金込み」の金額に変更させて頂きます。
[現品事前確認をご希望のお客さまへ]
ご注文/ご購入に際して、現品を前もってご覧になられたい方は下記現品事前確認
についてを
ご覧くださいませ。詳しい流れのご案内をさせて頂いております。
→現品事前確認について
注/当ホームページに記載されている記事・画像などの無断転載/複製を禁じます。
転載/掲載をご希望の際は予めその旨、お問合わせ戴き承認を得てください。
無断転載/複製と認められる場合、法的措置が講じられる事もあります。
Copyright(C)2008 きもの水流 All Rights Reserved
■お仕立につきましては仕立て料金表はこちら をご参照下さい。
または、お電話・メール・ファクスにてお尋ね下さいませ。