手付かずの
明日あると
蜻蛉消ゆ
丸山佳子
京鹿子
【明石縮】 桜鼠 さくらねず
―長市松― 着用時季・単衣~盛夏
雪国十日町には様々な織物があります。 一括りに十日町紬と語られることもあります。 それは織物の宝庫と言われるアイテムの多さがそう言わせているのかも知れません。 一括りに十日町紬、と語られる理由は単純にアイテムの多さだけではないのだと思います。 それは十日町の織物すべてから感じられる「生真面目」さです。 土地柄でしょうか、そう、土地柄、その土地のお人柄なんだと思います。 雪国十日町は冬の間を通じて雪に閉ざされます。 天から授けられた厳しくも荘厳なる静けさの中、織り手はひたすらに機を織るのです。 つまりは風土に培われた人間性/アイデンティティーが息づいていると言えるのかもしれません。 そうした特有の風土や気候と相俟って織り上がる絣の美や素材感が「生真面目」な印象を与えているのでしょう。 そしてそこに生まれる織物に「最上の美しさ」を保った「明石縮み」があるのです。
こちらにご紹介させて頂きますのは、その雪国十日町/伝統的工芸品・本場明石縮み/薄ものです。 一作品として“美しく”且つ“完成された”染織だけをご紹介させて頂きます。 そのため、ご紹介させて頂ける品数も限られたものになりますが、染織品としてのクオリティーを保持し、責任の持てる(※あくまでも明石縮み風とか明石縮み調子といったものではなく)お品をご紹介したいと思うから。
そこで、この「明石縮み」です。 その特徴は「蜻蛉の羽根」と呼称されます涼感の在る透け感にあります。 その独特の風合いは着物として仕立てられたときに、周囲の人の眼に涼やかな印象を与えるのはもちろんなのですが、体温を保持しない その生地の質感は装う人にとってもひんやりとした感触を与えてくれます。 こちらの品の特徴はその色彩、ご覧頂けますように、いわゆる淡い淡いいわゆる灰色の範疇と言えるのですが、薄墨桜の花びらが一片水に溶けたような、薄墨桜の一片の花びら色を帯びた灰色なのです。いわゆる灰桜なんですね。 帯合わせをしていてもその絹布からは優しい雰囲気が感じられます。 また、長市松となる紋意匠も 柔らかな表情です。 手描き友禅帯や、織り感の在る帯と適わせるととても素敵ではないでしょうか。
無双名古屋帯/川勝制作「虫籠に蛍」 石川県指定無形文化財能登上布/山崎仁一「網代織」を適わせてみました。 もちろん能登上布や葛布、芭蕉布など、自然素材で織られた野趣感のある帯でのコーデも素敵だと思います。
※お召し頂ける季節は…、と言えば7月~8月と言うことになろうかと思いますが、最近ではもう少し早め、6月初旬~9月の半ば辺りまで。 梅雨季~お召し頂いているようです。 縮みのお着物は見る者はもちろんのこと、お召しになられる方も視界に入るお色から涼感が感じられると思います。
商品番号 |
ITK-OOE-6211 |
商品名 |
明石縮/長市松 桜鼠 さくらねず |
品質 |
絹100%
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価格 |
¥148,000(表地のみ仕立て無し/税込) ¥190,500(単衣着物仕立上げ/居敷当付き/税込) ※一級和裁士による手縫い。 ※お仕立てに要する日数はご注文確定後 約3週間~25日戴いております。
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巾/ 長さ |
1尺5分程(※39,5cm程)・長さ/3丈2尺9寸程(※12.5m程) |
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