父を知る
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青時雨
山田暢子
風土
【有松絞り/天然藍染め】
段杢目縫い絞り 本麻
絞り/藤田幸子
染め/服部謙志 ※本藍染め
こちらの絞り染め、よく見掛ける有松絞りとはちょっと異なった雰囲気/表情を持っている事が画像からも伝わっているかと思います。 こうした工藝染織品としての有松絞りもこれまでに工芸をあまりご覧になられたことがなかったり、興味の薄い方にとっては、浴衣なのかもしれません。 矛盾を承知で申し上げますが、有松絞りはたとえこれほどの有松絞りであったとしても”本来”浴衣以上となるものでありません。 でも…、どこから見ても「工藝染織品」としての雰囲気を漂わせ、浴衣以上の質感を呈しているこちらを眺めていると、所詮、原則は原則でしかない、と思わされてしまうのです。 それは伝承され続けて来た手仕事だけが持つ、工藝染織の力なのかもしれません。
「絞りの手」・「藍染めの手」を特に指定し、一点一点、絞り元に依頼した工藝絞り品となります。 わざわざ「工藝絞り品」とお伝えしましたのはよくある有松絞りとはその成り立ちがまったく異なるものとなるからです。 昨今、有松絞りと名乗れど、その括りの大半はカンボジアなどの海外です。 名称は有松絞りではあります。 どちらも有松絞りという冠を被っていることに違いはありません。 唯、こちら、現在ではほぼ途絶えてしまっている「絞り染色技法」を用いて一点一点創作された「工藝品」としての「有松絞り」なのです。
つまり、古来から伝わる絞り技法を用いて、天然藍で染める、とした工藝染織品なのです。 機械絞りや、国外に作業を依頼して絞られた産業品/量販品とはその性質がまったく別なものとなります。 どちらが良い、と言うお話ではありません。 いわゆる地場産業という背景がなければ、こうした「工藝絞り」は存続すら難しいものとなります。 それはなにも有松絞りに限ったものではありません。 民藝全体に言えることでもあります。 コストを計り、量産を計らなければ、伝統産業は立ち行かなくなります。 現在、有松絞りが四百年もの伝統を続けているのは、そのほとんどが産業として量産が計られ、生産が計れているからに他ならないのです。
さて、こうした工藝絞りをどのように愉しむか、それは装う方の感性次第です。 もちろん有松絞りですから、浴衣としてお召し戴くことも想定し、絞り、染められています。 しかし、これほどの質感となると、浴衣としてお召し戴くのでは、なんだか勿体ないと感じてしまうのは私だけではないように思います。 上質な麻に絞り染められたこちら、やはり夏の着物としての装いが適っているのではないでしょうか。
画像にて、この絞りが保つ質感のすべてをお伝え出来る筈はありません。 また、お伝えし得ない程に丁寧に括り絞られたものです。 この絞りの質感をPCモニターに再現させることはそもそも無理があるのかも知れません。 でも、こうした工藝品としての絞りの素晴らしさをお伝えしたいと思い敢えてこちらにご紹介させて頂きました。 実際にお手に取ってご覧頂きますと、その見事な仕事に目を奪われるほど、と添えさせて頂きます。
商品番号 |
SIBORI-KOGE-002 |
商品名 |
絞り工藝/有松鳴海絞 段杢目絞り |
品質 |
麻100% |
価格 |
¥226,600(表地/税込) ¥245,100(浴衣仕立上げ/税込) ¥257,100(単衣着物仕立上げ/税込)
※一級和裁士による手縫い。 ※お仕立てに要する日数はご注文確定後 約3週間~戴いております。 【※お急ぎの場合はお申しつけください】 |
巾/ 長さ |
約1尺~一尺弱(※およそ37,5cm)・身長167cm位迄/裄1尺8寸7分程度まで |
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