白木槿満開
バロツク美術展
森田節子
風土
【西陣織九寸名古屋帯】 ―十字路― 制作/洛風林
十五世紀に栄華を極めたとされるオスマン帝国トルコ、十五世紀半ば、東ローマ帝国を支配し、当時の首都Constantinople/コンスタンティノープルをイスタンブールと改称し、オスマン帝国の都をおいたとされています。 こちらにご紹介させて頂きます帯「十字路」は遡ること十三世紀のトルコ、クダバダード宮殿で発掘されたセルジューク朝時代に作られた「碧釉花十字型タイル」をモチーフとしています。 こうした織物を見るにつけ、いつも思うことがあります。 美しいデザインにおける「過剰」は、創造を彫刻する(削ぎ落とす)ことで整えることが出来ます。 しかし何もないところから美しさを引き出すことは出来ないのです。 もともと過剰を内に秘めている創造こそが、様々な思考の構築の中で英知の結晶を現出することが出来るのだ思います。 言わば、様々な見識の累積(堆積も含め)や思考の構築の中における英知や軌跡の結晶、それらがこのように意匠/designとして表現されたものと言えます。意匠/designとは、極めて精巧に制御された「英知の結晶」と言えるのかも知れません。
ひとつの「織物」として完成された美しさが、見る目を通して脳裏隅々を満たしてゆきます。 秀逸な意匠が帯地としての工芸的価値観を高めていると言ってもよいのだと思います。 抑制の効いた色彩印象でありながら、どこか凄みを含み、物足りなさを感じさせることはない。 そう感じさせるのは、織の巧みさと意匠/デザインが高い次元で見事に相俟っているからこそなのだと思います。 そしてそのままそれはこの帯をお選びになり御使いになる方の感性や趣向の高さを想わせてくれるのです。 こうした帯は極めて「美意識」の高い機屋の手によって初めて可能となる意匠/デザインであり、上質を極めた西陣の織物でもあるのです。 洛風林の織物は、たとえ洛風林の銘が織り込まれていなかったとしても、やはり「洛風林」なのです。洛風林の帯特有の柔らかで、しっとりとした織り感…。 きらびやか、や華やかと言った印象ではありません。しかしそこに配された彩色が「殊の外美しい」のです。彩色のひとつひとつに品位が在るのです。
さてさて、、、では、どのようなお着物に適わせるのか…なのですが。 たとえば色無地や附下、江戸小紋などにお使い頂けるのはもちろんなのですが、上質な紬織物、あるいは御召織物に御使い頂きましても素敵な装いとなるかと思います。 他に意外でしたのが、(意外でもないかな)結城紬の無地や縞に適わせてみたのですが、金銀箔を用いない質感が結城紬のマットな表情にとても美しく映え、想像以上に素敵でした。 ※参考画像は廣瀬澄子氏の手織り飯田紬/網代織・結城紬無地を適わせてみました。 画像の数倍素敵です。 ご参考までに、、。
商品番号 |
TNM-OOE-013 |
商品名 |
西陣織九寸名古屋帯 十字路 制作/洛風林 |
品質 |
絹100%※金銀糸・箔を除く |
価格 |
¥187,000 (表地/税込) ¥198,500 (芯仕立て上げ税込) ※一級和裁士による手縫い。 ※お仕立てに要する日数はご注文確定後 約2週間~20日戴いております。 |
巾/ 長さ |
八寸~八寸一分程/ 九尺七寸程 ※お仕立て上がりの際のサイズ |
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