【工藝絞り/有松絞り】
―麻の葉―
鹿の子絞り/杉浦ふさえ
巻き上げ絞り/近藤幸子
染め/有松（本藍染め）


こちらの「絞り染め」麻の葉が絞られています。　有松絞りの代表的な絞り技法が用いられた絞り染め浴衣地です。　ご覧頂けますように昨今多く見られます海外絞りと、どこか印象が異なります。　多くの彩りを用いることなく、全体を藍色ほぼ一色に留めたことで上質な絞り印象が感じられます。 ご覧頂けますようにとても美しい絞り染めです。　麻の葉は伝統的な和の文様です。　藍色一色としたところもとても美しいと思います。　こうした美しい模様（柄/意匠）にサイケデリックな色を重ねると、一気にやり過ぎ感が出てしまいます。　結果、模様の素晴らしさが台無しになってしまってるお品もよく見掛けるのですが、こちらの制作者はその辺りをよく解っているようです。　

こうした工藝絞りをどのように愉しむか、それは装う方の感性次第です。　もちろん浴衣ですから、浴衣としてお召しいただくことを想って絞り、染められています。　しかし、これほどの質感ですから、単衣/夏着物としてお愉しみいただいても、と思います。　 ※お愉しみいただける季節は…、と言えば本来７月～８月と言うことになろうかと思いますが、最近ではもう少し早め、５月中旬～１０月の掛かりまで。　梅雨季～お愉しみいただいているようです。　参考に重要無形文化財の越後上布八寸名古屋帯、自然布の品布、桜表皮の下駄草履、パナマの御草履でコーディネートしてみました。