染織工芸品としての有松絞り
遠く古より連綿と受け継がれる技術(手業)、伝統とはその積み重ねが歴史となり史実として刻まれたものです。 その土地の風土/気候に適った手工業は「伝統工芸」と称され、減少したとは言え、現在も尚、つくり続けられています。
ただ、その伝統工芸品も地場産業としてのものと「手工藝品」としてのそれとは表面的には「似て」いても、異なったものとなります。
伝統工芸品は多くの場合、その地域の地場産業であることが殆どです。つまり、伝統を守る、ことは地場産業を守ることと同意語な訳ですが、そうした経済の側面から発展した伝統工芸品と、「手工藝」としての工藝品とは明らかに違いがあるのです。 産業としての伝統工芸品は当然ながら、一義にコスト管理が優先されます。
一方「手工藝」を追求してきた工藝品はあくまでも「作品」優先なのです。
つまり、つくられたそれは、表面的には一見似通ってはいても異なった別のものなのです。
こちらではそうしたコストでは図ることの出来ない工藝品をご紹介しています。