水流の「季・とき」折々・・・
「季・とき」折々…2020年11月26日(木)
落葉焚く
匂ひなつかし
寺の町
芝尚子
あを

◆ご依頼を賜りましてありがとうございました◆
【紅い大島/蚊絣】
長い間放置?(男らしさの欠片もない言い訳をさせて頂きますと、昨今、Facebookへの投稿、インスタグラムへの投稿などが増え、相対的にコラムを書く時間を捻出出来ずにおりました)しておりましたコラムですが、久しぶりに… 今回はお手入れ、お仕立て直しのお話です。
今となっては希少な紅色の本場大島紬、当時お求めになられた方は案外大切にお持ちになられてる方も少なからずいらっしゃるようです。 しかも蚊絣です。 大島紬の蚊絣自体をまったく見なくなってしまったのかというと決してそうではないのですが、紅色の蚊絣にお目に掛ることは昨今ほとんどないと言っても過言ではありません。
こちらの大島は隣県のR様が少女時代、日本舞踊のお稽古の際にお召しになられてた大島だそうです。きっともう、この先着ることもないから、とおっしゃるのを説き伏せて洗い張り、上裏/裾回しの交換をしてお仕立て直し、新しくリフレッシュ。 すっかり美しさを取り戻しました。
近くお届けさせて頂きます。 折しも還暦をお迎えになられましたR様(とてもそう見えないのですが)お祝いのお席にぜひ、♬素敵な装いとなられることと思います。
然し、こうして眺めていて改めて思います。 こうした紅色こそ大人の色、やはり真に美しいものは美しいと言う他ないのです。 現代の女性がかくも美しく見えるのはこうした美しさをいともたやすく自分のものとして颯爽としているからなのかもしれません。 人生の一瞬一舜を包んできた愛おしくかけがえのない着物、人は誰しも時の流れに抗うことは出来ません。 かつてお召しになられたこの魅力的な紅色の大島を纏ったとき、R様は過去と現在の狭間を彷徨うのかもしれませんね、いつか感想をお聞かせ頂きたいと思います。 この度は大切なお着物のご相談を与りましてありがとうございました。